2023年05月31日

薬を飲む姿勢

前回、子どもの「食べる姿勢」についてお伝えしましたが、
大人も同じです

特に気をつけたいのは、薬を飲むときです。
顎を上げて、上を向いて飲んでいませんか

上体を少し後ろに倒した姿勢は、重力で飲み込みやすくなります。
但し、首の角度が上向きになると、気道が開き、気管に入りやすくなります
お口に薬を入れたら、顎をひいてうつむきかげんで
飲み込むようにしましょう。

これは、飲食のときも同じです。
かかとをしっかり床につけるのも忘れないで下さいね

食べ物や飲みものが誤って気管に入るのを「誤嚥」といいます。
唾液、鼻汁、胃液なども入るといわれています。
それらにより起こる肺炎は、誤嚥性肺炎と呼ばれ、
日本人の死因の第6位です
(厚生労働省「人口動態調査」2022)

誤嚥性肺炎を予防する大切なポイントの1つ、
それは“お口の中を清潔に保つこと”です
posted by 毛利歯科クリニック at 19:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月13日

こどもの歯のコーナー


「食べる力」を育てよう


 食べるのが遅い、あまり噛まずに丸のみしているなど、子どもの「食べる」にまつわるお悩みごと。

原因は様々ですが、子どもの食べる機能が十分に発達していないことが原因の一つです。

  食べるために必要な3要素「形態・機能・意欲」の視点からお子さんの食事の様子を見てみましょう。


🔷「食べる」の3要素


@ 形態:食べるために必要な歯が生えているか、歯は健康か、噛めるかみ合わせになってい     
     るか

A 機能:獲得した「形態」を強調運動させる筋肉や神経が発達しているか

B 意欲:子どもに゙食べたい゙という気持ちがあるか


🔷「食べる姿勢」

 意外と知られていないのが「食べる姿勢」です。姿勢はお口や舌の動きに直結し、誤嚥や窒息の予防など、安全な食事のためにも重要です。                                
                                     
食事の際には、机とイスの高さや、あごの角度に気をつけ、足の裏を床(踏み台)にしっかり付けて骨盤を立て、背筋を伸ばしましょう(下記イラスト参照)。

正しい姿勢で食べることは大人にとっても大切です。子どもの発達には個人差があります。食べる力をつけ、ひとりで食事ができるようになるためには、成長に応じたサポートが欠かせません。かかりつけの歯科医師や衛生士にぜひご相談ください。

IMG_E0133.JPG


ふれあい新聞より
posted by 毛利歯科クリニック at 12:24| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月01日

のどトレについて

飲み込む力をつけたいなら、のどを動かすなど、飲み込む動作を再現する訓練が効果的です。
喉の筋力を維持・回復するためのトレーニング「のどトレ」を紹介します✨


💠のど上げ体操💠
@飲み込み方を理解する
少量の水を飲み込み、のど仏が上に動く、舌が唇にくっつくなど、口の中の様子を感じてみましょう

A力を入れて飲み込む
力強く飲み込み、口の中を強くつぶす、あごの下の筋肉が硬くなるなど@との違いを感じてみましょう

B飲み込んで止める
力強く飲み込み、力を入れたまま3〜5秒程度、のどの動きを止めてみましょう。のど仏が上がったままになる、あご下の筋力が硬くなったままになるなど、口の中の様子が変わるのを感じてみましょう。


💠早めの訓練を💠
嚥下機能の低下を防ぐために、早めに訓練をはじめ、喉の筋力の維持、向上をこころがけることが大切です。
歳を重ねると体力が落ちてしまうため、低下した筋力をもとに戻すほどの十分なトレーニングができなくなります。むせやすい、飲み込みがうまくいかないなどの症状があれば、「のどトレ」を日常に取り込んでみてはいかがでしょうか。
トレーニングは「のどの状態」にあったペースで進めることが大切です。
かかりつけの先生にも相談してくださいね🎵     

                                                       ふれあい新聞より
posted by 毛利歯科クリニック at 13:25| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月25日

虫歯は減っている?

・依然高い有病率
子供の虫歯が減っていることはよく知られています。12歳児のむし歯本数は一人あたり1988年の4.4本から2018年の0.74本に激減しています。しかし依然として学校検診で最も多い疾患はむし歯です。治療済みの歯も含めると8〜9歳の約6〜7割にむし歯経験があり、永久歯が生えそろう中学生以降はむし歯の本数が増える傾向に変わりはありません。
・未治療4千万人
20歳以上では9割以上がむし歯を経験しています。約4千万人に未治療のままのむし歯があるのが現状です。特に、高齢者では「8020」達成者の増加によって、むし歯や歯周病に苦しむ人が増加しています。国民全体の医療費を疾患別でみると、循環器疾患・がんに次いで歯科疾患は3位となっており、64歳以下では歯科疾患にかかる医療費が最も高くなっています。お口の健康意識の高まりから、むし歯は減っているように思われがちですが、むし歯にかかる人の割合には大きな変化はありません。むし歯を防ぐには一人ひとりのセルフケアや定期検診の受診、歯科保健対策の充実が求められています。
posted by 毛利歯科クリニック at 09:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月10日

ℚ.歯垢と歯石はどう違いますか?

歯垢(プラーク)とは、歯の表面に付着した最近の塊のことで、むし歯や歯周病の原因となります。歯の表面に付着する白いネバネバした汚れは、付いたばかりであれば歯磨きやフロスで落とすことができます。
ただし、放置しておくと歯石に変わってしまいます。
 歯石は、歯垢に唾液中のカルシウムやリンが付着し石灰化したもので、歯磨きでは取れません。
歯間や奥歯など、磨き残しの多い場所にたまりやすい傾向があります。
 むし歯や歯周病予防には、毎日歯磨きやフロスで歯垢を落とす必要です。
歯磨きで取り除けない場合もあるため、定期的に歯科医院で歯垢や歯石を取ってもらいましょう

posted by 毛利歯科クリニック at 09:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月03日

虫歯でないのに歯が溶ける??

前回に引き続き、歯が溶けるお話です

お酒以外でも口の中が酸性に傾くと、歯の表面が化学的に溶けてしまいます💦
「酸蝕症(さんしょくしょう)」と呼ばれるもので、細菌は関与しません✋

2015年に東京で1,108 人に行われた調査では、なんと約4人に1人は酸蝕歯があるそうです(Kitasako Y et al. J Dent 2015)。

かんきつ類、酢、炭酸飲料、スポーツ飲料などの飲食物の摂り方には注意が必要です💦

酸蝕歯になると、歯がしみたり、見た目が悪くなったり、かみ合わせが悪くなったりするほか、放置していると、虫歯になる場合もあります

・ダラダラ飲食を控える(受験生や在宅ワークは要注意です‼)
・食事では酸性度の高い飲食物を最後にしない
・水でうがいをする
・唾液量が少なくなるスポーツの後や就寝前は、酸性度の高い飲食物を控える
・フッ素などで歯を強化する
などに気をつけて過ごしましょう
posted by 毛利歯科クリニック at 09:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月18日

お酒で歯が溶ける?

お酒の飲み方で歯が溶けやすくなることをご存知ですか


歯の表面(エナメル質)は骨よりも硬く、体の中で最も硬い組織です。

しかし、pH(酸性・アルカリ性をあらわす単位)が5.5以下の飲み物には、歯の表面をとかしてしまうリスクがあります。
短時間であれば唾液で中和されるので、大きな問題にならないと考えられますが、長時間になると、歯が溶ける危険性が高まります

〈様々な飲み物のpH(目安)〉
白ワイン・・・2.3〜3.8 梅酒・酎ハイ・2.5〜2.9
ビール・・・・4.0〜4.4 日本酒・・・・4.3〜4.9
ウイスキー・・4.9〜5.0 麦焼酎・・・・3.5〜7.0
お茶・・・・・5.8〜6.2 水道水・・・・5.8〜8.6

残念ながら、多くのアルコールが、比較的低いpH値です

お酒を飲む際には、中和作用のある野菜類やチーズなどの食物、水を口に含むなど飲み方を工夫してみてください

食後、飲酒後にお茶、お水などを口に含む習慣はいいことですね
(ふれあい新聞より 一部改変)
posted by 毛利歯科クリニック at 19:00| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月10日

みにくいアヒルの子

 
   《 こどもの 歯の コーナー ✨》



 上の前歯が永久歯に生え変わった頃、前歯のすき間を気にして矯正の相談をされる方が少なくありません!


 生え変わりの時期にすき間があるのは正常な発育段階で、多くの場合は治療を必要としませんので安心してください(^^)/


隣の歯や犬歯が生えればすき間は徐々に小さくなります。発育に応じて歯並びが整ってくることから、歯科では「みにくいアヒルの子の時期」と呼ばれていますΣ(・□・;)


一方、前歯が生えてきた頃に隙間が全くない場合は、将来の歯並びに問題が生じるリスクが高くなるといえます。

 
なかには永久歯が生えそろっても前歯にすき間ができたままのケースもあります(+o+)


前歯の間に「過剰歯」という本来必要のない歯が骨のなかにある場合や、上唇の裏側の「上唇小帯」というヒダが歯と歯の間に食い込んでいる場合など、いくつかの原因が考えられます。治療によって永久歯を正しい位置に誘導したり、すき間を目立たなくしたりすることもできます^^


<ふれあい新聞より>



posted by 毛利歯科クリニック at 16:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月01日

しっかり噛む習慣を

「食べるとき何回噛んでいますか」と尋ねられると、噛む回数をあまり意識していなかったことに気付く人が多いのではないでしょうか?👀


あまり噛まずに食事を続けると、唾液の量が減少し、むし歯や歯周病になりやすくなります❗子どもの場合は顎の筋肉や骨が発達しづらくなり、歯ならびが悪くなることも、、、。


口の筋力を鍛えるために、食物繊維の多い野菜や煮干し、海藻などを食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。その他にも具材を大きく切ることや、食べ物の味を楽しむことで、自然と噛む回数を増やすことができます🎵


口の筋肉は使わなければどんどん衰えてしまいます。しっかり噛んで食べる習慣をつけるためにまずは一口目意識してよく噛んで食べましょう✨


(ふれあい新聞より)
posted by 毛利歯科クリニック at 00:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月19日

舌が痛い

こんにちは、歯科医師の池田です。
今回は、最近患者様の相談で出てくる「舌の異変」についてお伝えしたいと思います。

相談でよく言われるのが、
「舌のふちが波打っている。」「舌の先がピリピリして痛い。」「舌に歯型がついている。」等です。

前回「ご縁に感謝ブログ」の中のかみ合わせの癖の内容でも触れましたが、食いしばりによって歯に舌が押し付けられることで、舌に歯型がつきやすくなります。
舌の側面にギザギザとした歯型がついたり、舌以外にも頬の内側にギザギザやボコボコした跡がついていたりします。

コロナ渦で長引くマスク生活によるストレスや緊張によるくいしばり、スマホを見る時など前かがみになりやすい姿勢などから舌を前歯に押し付けるなどの原因が考えられます。

寡黙な生活は、口をあまり動かさなくなることから唾液の循環の停滞→口の中の乾燥も起こりやすくなります。

元々舌の筋力が弱く、べたっと舌が下の前歯にくっついた状態(低位舌)でも舌の先に歯型が付きやすくなります。
 (正常な舌の位置は、上顎口蓋に舌先がついている状態です。)→舌トレーニングが効果的です!(あいうべ体操など)

また、塩分多めの食事の多い方、運動不足、冷え性の方など舌自体がむくんでいることも考えられます。

舌の変化に気づき、思い当たる原因があれば、是非日常生活の中で意識してみてください。
もしご自身の判断で難しいことがあれば、気軽に歯科医院で相談されてください。



posted by 毛利歯科クリニック at 15:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする