2018年05月22日

No.424 歯周病と早産の関係

 歯周病は、口腔内だけでなく、全身にあらゆる影響を及ぼすことが明らかになってきました
最近での研究では、妊娠している女性が歯周病にかかっている場合、早産のリスクが5〜7倍に膨らむと報告されています。
 歯周病の炎症があると、子宮を収縮させる作用のある物質(PGE₂)の血中濃度が高まります。
PGE₂は陣痛促進剤として使われるほど子宮収縮作用があります。
 また、胎盤から子宮内へ感染した歯周病菌により、絨毛膜羊膜炎(絨毛膜と羊膜に細菌が感染し、炎症をおこした状態)が起こります
これが早産を引き起こす一因だと考えられています。
 妊娠初期は食生活が不規則になりがちな上、つわりによっていつも通りのブラッシングができず、お口の中が不潔になりやすくなります。
食後すぐに水で強めにうがいをしたり、キシリトールガムや洗口剤を利用するなどして、苦しい時期を乗り切りましょう。
また、妊娠中でも歯周病の治療をすれば、炎症を最小限に抑え、早産のリスクを軽減することができます。
妊娠中に一度は歯科検診を受けるといいですね。
 妊娠してから歯周病の治療をするのではなく、将来出産したいとお考えの女性の方は、普段からデンタルケアをしっかり行い歯周病の予防をすることが大切です
posted by 毛利歯科ふれあい新聞より at 17:31| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月11日

No.423 細菌とのたたかい ―歯周病治療の現状とこれから―

 感染症の原因が細菌だとわかったのは、140年前。
ドイツの細菌学者ロベルト・コッホが発見しました
 その後の研究で、歯周病の原因も細菌であることが明らかになり、
歯を磨き細菌を除去することで歯周病を治療・予防できるようになりました
 むし歯を進行させる細菌がミュータンス菌であるように、歯周病を進行させる菌にもいくつか種類があります。
その中でも代表的なのが、ジンジバリス菌(PG菌)です
歯周病は、これらの菌が歯と歯茎の間に潜り込み、繁殖を繰り返すことで進行します。
 歯周病の原因となる細菌群をレッドコンプレックスと名付け、これら細菌に対する治療法が考えられてきました。
レッドコンプレックスに含まれる細菌はプラーク(歯垢)が多くなると検出されることから、
徹底した歯みがきやスケーリングによって除去します
歯茎の中に歯石などがこびりついている場合は、外科処置などで除去し、細菌の繁殖を抑えます。
また、抗菌薬を利用することも一つの治療法です
 近年、大阪大学歯学部の天野敦雄教授によって、PG菌にも種類があり、型によって治療後の再発リスクに違いがあることがわかってきました。繁殖力が強い型に感染すると治療後も継続したメンテナンスが必要となります
 将来は、より繁殖力が強い型のPG菌に感染する前に、弱い型に感染させるといった予防接種のようなことも行われるかもしれません
posted by 毛利歯科ふれあい新聞より at 12:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする