スピード優先の現代、子供たちに「よく噛む」習慣をつけることが大切です

なぜなら噛むことと脳の働きはとても関わりが深いから

咀嚼は、栄養分の消化や吸収をうながすだけでなく、健全な精神や脳を育む役割もあるのです

たとえば、最初は面倒でも、我慢して噛むうちに、甘い・辛い以外の微妙な味わう心がわかるようになります

また、体調もよくなります

この体験から「おいしさや体調の良さを得るには、よく噛んだほうがいいんだ」と実感できれば、子供にとって噛む事は「がまん」ではなく「習慣」になります

この体験を通して、「より大きな喜びのためには、がまんも必要である」ということを無意識に学ぶことができるのです

また、よく噛む習慣は、自分で物事をしっかり考えられる、人間らしい脳を育てます

反対に良く噛まないと、がまんのできない幼稚な脳をつくる危険性があります

「かみしめて味わう」という言葉のように、噛むことは人間の感性や思考を深める重要な要素

ぜひ子供たちには「早く食べなさい」ではなく、「よく噛んで食べようね」と声をかけてあげてください。


E何を、だれと、どのように食べるか、
現在、一家団らんの食生活は消え去り、食事を一人で食べるようになりました

そのため昔の家庭内教育の躾というものがなくなりました

ある新聞のデータによると、家でみんなでしゃべりながら、ご飯を食べている子供は、外へ行ってもあいさつをするということがわかりました

何を食べるかというと、旬のものを食べるということが大事なことです

いろいろな作物を私たちは土からいただいています。
海から生まれた命は、土が生んだいろいろな作物を口にしてきたわけです

そして、精神的には土がつくるいろいろな風景によって私たちの心は癒されるわけです

土というのは私たちを生んでくれた母体です

それが乱されているということを子供たちが感じるということが大事です

参考図書
京都大学名誉教授・大島 清 著
「ちょっと気になる脳と歯のハナシ」から
鹿児島県歯科医師会学校歯科会発行
県学歯部会だより 第5号より